リュック風おんぶは首周りや肩、胸元が開いた状態でおんぶができ、肩にかけた紐を広げやすいので、重みも分散できる方法です。普通のおんぶでは赤ちゃんが重くて乳腺が詰まるなど、トラブルのある時にもとても有効です。
手順の1~5は胸上バッテンおんぶと同じです。
1.だいたい布の真ん中が赤ちゃんの背中に来るように合わせて、脇に布を通し、ゆるみがないようにしっかりと下からつかみあげるように持ち ます。お座り前の赤ちゃんは、仰向けの状態で上半身を少し起こした所に布を通すか、中心付近を広げた布の上に寝かせて脇の下に通します。
2.赤ちゃんのお尻に手を添えて、持ち上げます。
3.2の状態から持ち上げ、一旦腰骨に乗せる感じで体勢を整えます(月齢の低い赤ちゃんならそのまま4へ進んでも大丈夫です)。この時、上 左側の写真のように、ご自分の顔の高さまで赤ちゃんを引き上げると、高い位置のまま背中に乗せる事ができます。
この時も、布を持った手はしっかりと固定し、赤ちゃんをご自分の体に引き付けるようにイメージしながら、ゆるまないように注意してください。(写真右)
4.3の状態から赤ちゃんと目線がそろうか、心持ち自分の目線より高いところまで引き上げ、布の力で一本背負いをするイメージで、自分の肩 を赤ちゃんの体の下に入れ込むように背負います。赤ちゃんを引き上げた時に縦になっている肘を、ぐいっと外側に返すと、赤ちゃんを振り回さずに肩に乗せる ことができます(写真下段参照)。
この高さが背負う方にも楽な上、密着度が高まるので赤ちゃん自身も安心しますし、視界が背中で遮られず、ご機嫌も損ねないベストな位置です。
肩にしっかりと乗ったら、中心で背負います。赤ちゃんを振り回すのではなく、自分の背中をゆすって、赤ちゃんを真ん中に持ってくるよう移動させま す。肩に 乗せる時に腰を支えていた手を反対側に回し、赤ちゃんの足を持って引き寄せるようにすると、スムーズに背中に乗せる事ができます。
5.片手に1本ずつ布をしっかり持ち、片方の布を移動させて、両肩に布をかけます。この時、布を上げてかけるのではなく、必ず自分の頭を下 げ、その上で布を水平移動するようなイメージで動かしてください。広げた状態で移動させておくと、ねじれにくく、お尻に布を掛けるときにもスムーズです。
まだ赤ちゃんの位置が低い場合は、この時に調節しておきます。背中の中心に移動させた時と同様、今度は少し頭を下げ気味にして赤ちゃんのお尻に手を沿え、 自分の背中を前後にゆすって赤ちゃんを前に移動させます。
もちろんこの時にも片手でしっかりと赤ちゃんを自分の体に引きつけるように布を引き、ゆるまないようにするのを忘れずに!
6.リュック風では交差させずに、左右どちらもそのまま後ろにもって行きます。その際にも、片方の布をあごと鎖骨の間でしっかりと固定します。これを忘れてしまうと、布がゆるんでおんぶの位置が下がったり、最悪赤ちゃんが落ちてしまい、思わぬケガのもとになりますので、この部分は絶対に忘れないでくださいね。
7.赤ちゃんのお尻に布を掛けます。この時、足をバタバタすると膝の裏に布が掛かって危険な場合がありますので、片方の手で片足を軽くつか んでおき、左のように赤ちゃんの体に沿うように引きながらお尻の下に布を掛け、反対側の手に渡して、前のほうに引っ張って落ち着かせたら、布を広げてお尻 を包みます。(写真上・中段)
反対側をする時には、先ほど前に持ってきた布の端を首もとに挟んで押さえながら、同様に行います。(写真下段)
モデルの女の子は1歳半ですが、月齢の小さな赤ちゃんの場合は、お尻の位置がもっと上にあるため、布の上辺を持って、ポーンと放り投げるようにお尻に乗せつつ、反対側の手に渡すようなイメージで行うとやりやすいです。(下図参照)
8.両方の布を前で持ちます。ここまで来たら、もう絶対落ちませんから上体を起こしても大丈夫。おつかれさまでした
しっかりと前に引っ張って胸の上で結び、肩にかかった布を広げます。
これで出来上がり。布が長い時は、結び目にからげておけばOKです。